初のオープンワールドとなった本作。挑戦的な作品だったと思います。
これ以降ネタバレがはいると思いますのであらかじめご了承ください。
- 何はともあれ初のオープンワールド!
- 自由に進められるストーリー
- 良くも悪くも面倒くさいテラレイドバトル
- ライドが解放されても移動でストレスを感じる事が多々ある
- 対戦に至るまでで大幅に改善された部分と劣化した部分
- キャラメイクは出来るようになったけども……
- ゲームには関係ないであろう個人的に残念だった事
- とりあえず、まとめ
何はともあれ初のオープンワールド!
アルセウスもそうっぽいので初なのかと言われると微妙なのですが、ひとまずナンバリング……と言うか本編作品でのオープンワールドはポケモンでは初めて。最近なんでもかんでもオープンワールド(長いので、以下OW)にしとけみたいな風潮があるのでそうした感じなのでしょうか。
プレイして少しストーリーを進めばライド(要するにポケモンに乗れる要素)がすぐに解除されるのでそこから探索を楽しむ事をオススメします。
制限こそあるものの、基本的に最初から色んな所に行けます。OWならではのだいご味ですね。一度訪れた場所はファストトラベル(瞬間移動)が解放されてパパッと移動できると言うのも抑えられていてゲームを進めれば移動関するストレスは無くなっています。ある点を除いて。(後に書きます)
自撮り機能もあるので色んな所で撮影してみるのも乙な物。そこら辺の人がサブスクがどうとか言ってたり、様々な所に現代的なモノが取り入れられている印象でした。
自由に進められるストーリー
とりあえず自由にいろんな所に行けるのは伝わったとして、ストーリーも自由度が高くなっている事も書いておきます。
本作ではポケモンらしくジムを攻略していくチャンピオンロード、ヌシポケモンを倒す事を目的としたレジェンドルート、スター団と言うちょっとしたチンピラ集団をこらしめていくスターダスト★ストリートと言う3つのルートを好きな順番にクリアしていくのが目的になります。最終的に全てのルートをクリアする必要はありますが、どれかをやったらそれをクリアするまで他のルートを進める事は出来ない、といった事はないのでごちゃ混ぜにしてクリアしていって問題ありません。
ただ個人的に優先度が高くてオススメするのはレジェンドルート。このルートでヌシポケモンを倒しイベントを進めるとライド機能を拡張できるので優先度が高いです。ダッシュ、なみのり、滑空、壁走りなどが解放されるのですが、レベルが足りているならまずこちらを進めていくとフィールドの探索が非常に楽になるので、敵を倒せそうなら優先的に挑戦するのがオススメ。と言うか、下記のチャンピオンロードを平行するのが理想な気はします。
次はやはりチャンピオンロード。こちらは従来通り一定のレベルまでに捕まえたポケモンが言う事を聞いたり、捕獲しやすくなったりします。自由に探索するにしても不都合があるのでぼちぼち進めていく必要があります。あと、フレンドリィショップの品ぞろえが増えたりもします。
一応レベルは固定されていた感じですが、ジム毎に挑む順番は特に制限されていないので好きな順番で挑戦できます。と言ってもレベルの都合があるのでこの順番で進めようと言うのは想定されてはいる気がしますが。僕は好き勝手に探索していたらレベルが上がっていたので適当に選んでも苦労しませんでした。
最後でもいいのかなと言う印象があったのはスターダスト★ストリートでした。このルートでの一番大きなメリットは今作では消費するようになってしまったわざマシンのレシピが解放されていく事だと思います。
ただ、3つのルートの中では一番ストーリーらしいストーリーがあり、スター団が出来た理由や現代の学校が抱えている問題を描写していたり、お話そのものの印象は一番残りました。と言うかトップレベルで現代の問題がまんまに出ていてびっくりしました。
良くも悪くも面倒くさいテラレイドバトル
今回のシリーズではメガシンカ、ダイマックスに続く要素としてテラスタルと言う物があります。テラスタルは結晶化し、ポケモン毎(種類ではなく個体ごと)に存在するテラスタルタイプに変化され、そのタイプの技が大幅に強化されます。その状態の野生のポケモンと戦うのがテラレイドになります。
剣盾時代のレイドに比べれば面倒くささはマシになった気がしますが、レイドのレベルが上がるにつれて面倒くさい要素が増えて行きストレスが増していきます。しかし、個体値の高いポケモンやけいけんちアメなどの入手経路がこのレイドがメインとなるので積極的に挑む必要があるのが非常につらいところ。やる事や対策を理解していれば前作のレイドよりマシだったりするのですが、結構きつい時もあります。
分かりやすい例としてはこちら。サザンドラと言うポケモンのレイドなのですが、テラスタイプは「どく」になっていますね。「どく」タイプの弱点は「じめん」と「エスパー」です。しかしサザンドラは特性が「ふゆう」で「じめん」の技が当たりません。では「エスパー」で挑めばいいのでは、となりますが、元のサザンドラが「あく」と「ドラゴン」の複合タイプなので「エスパー」のポケモンを出しても、タイプが変わって不一致と言えどもサザンドラの高いとくこう種族値(C125)から「あく」タイプの技を放たれてあえなく撃沈します。(相性のいいポケモンも居なくはないけど完璧ではないので泥沼化しやすい)と言うかこれはサザンドラが強いだけな気もしなくもない。
レベルの高いレイドとなると体力が減ると敵がシールドを貼るのですが、そのシールドを破るにはテラスタルした時で強化された技で攻撃する必要があり、等倍では全然削れない。弱点を突かなくてはならないのですが、実質的に不可能に近い組み合わせも頻繁に出てきて結構と言うか物凄くムカムカさせられます。元のタイプに対して相性補完が完璧な事が多すぎてイライラしながら周回する事もしばしば。これを書いてる現在でもぼちぼち周回しているのですが、レベルが高くなるにつれて元のポケモンのタイプとの相性補完がよくなるイメージが非常に強いです。対策できる場合とできない場合の差が極端すぎるせいでやはり今作のレイドも面白いとは思えませんでした。
あと対戦をしない方は気にする必要がないのですが、露骨にメタモンの出現率が絞られている気がしてなりませんでした。8-9時間ぐらい掛かってようやく一匹て。(しかも重要なステータスであるすばやさの個体値が最大じゃない)時間がある程度たてばレイドを回す人が増えてもう少し入手しやすい環境になるのも知れませんが……。
ライドが解放されても移動でストレスを感じる事が多々ある
ライドが解放され、ヌシを倒し機能が拡張され移動そのものが快適になっても結構イラっと来る時があります。それがエンカウント問題。
今作では完全にシンボルエンカウントになっているのですが、序盤の進化前のポケモンなどはライドしているポケモンが大きくて隠れてしまう事が多々あり、さっさと移動したいのに戦闘になってしまうと言う事が頻発します。また、移動速度に対してポケモンのポップが遅いためか、突然目の前に現れて回避できず戦闘になってしまう事も結構あります。
今回は全体的に処理落ち気味な事が大半で、そのせいで動作が重く感じるも事も多いので上記の問題と合わさって移動しているだけなのに無駄にストレスが溜まると言うある意味画期的な仕様になっています。ハードの限界なんですかね。一応、僕は有機EL版でプレイしてはいましたが。
対戦に至るまでで大幅に改善された部分と劣化した部分
対戦で使うアイテムと厳選に使うアイテムはなんとお金で買う事が出来ます。BP集めなどする必要がありません。お金稼ぎしやすいコンテンツもエンディング後に解放されるのでまず必要なアイテムを揃える所で躓くと言う事はまずないと思われます。
そういう意味では対戦までのハードルは剣盾時代より大幅に下がったと思うのですが、結局なぜかわざマシンが消費する仕様へと戻ってしまったので素材の為に野良ポケモンを狩って回る必要があります。モンハンかな?
わざの思い出したり忘れたりなどもその場で出来るようになったり、個体値をあげる「ぎんのおうかん」もお金で買えたりなど楽になった部分の方が大きいとは思うのですが、あえてわざマシンを消費する仕様する必要があったのかと言われると正直無いとしか返せない気がします。なんなら剣盾時代から今時バージョン分ける必要ねぇだろと言ってます
一応厳選もちょびっと楽になっており、タマゴは新要素のピクニックでタマゴの出来る組み合わせ同士のポケモンであれば、ピクニック中は放置しとけばそのうちタマゴが出来て行きます。ここで無駄に走り回る必要がなくなったのはでかいと思います。
孵化はいつも通り「ほのおのからだ」を持つポケモンが居れば楽になり、ピクニックで出来る料理でタマゴパワーを発動させれば目に見えて楽になるのもポイント。レベル1でも全然楽になるので積極的に料理をしていく事をオススメします。
キャラメイクは出来るようになったけども……
髪型を変えたり、目の色を変えたりと言う事は今ままでの作品でも出来たのですが、なんとついに目の形(吊り目とか垂れ目)とかを変えれるようになり、ちょっとしたキャラメイクが出来るようになりました。まつ毛や眉毛とかも変えれるようになったり、従来の作品より凝ったキャラを作れるのではないかと思います。
……が、今回は学生であると言う事が足かせになっているためか、前作にもあった着せ替えがなぜか出来ません。いや、学生の身分ですし、そもそも学校の課題みたいな感じで冒険に出るので仕方ないっちゃ仕方ないんですが、敢えて一切できなくさせる必要はあったのかなぁと疑問に感じます。一応、制服を各季節ごとの物に変えるぐらいは出来ますが……。
着せ替えと言っていいのかは微妙ですが、ソックス、メガネ、カバン、手袋ぐらいは購入して付け替える事ができます。要するに制服は脱げないと言う事ですね。
ゲームには関係ないであろう個人的に残念だった事
個人的に残念だった部分として、キャラクターデザインと言うよりはキャラのグラフィックの感じは今作より前作の剣盾の方が好きでした。なんかこう、バタ臭いとは言わないにしても日本人ウケするデザインではない気がします。(ナンジャモは可愛いと思うけど)剣盾の時よりリアルよりと言えばいいんでしょうか? 日本人に好かれやすいアニメチックな物なのかと言われるとちょっと微妙な感じなんですよね。
とりあえず、まとめ
ひとまず思う事と本記事を書くに当たって思いついた事は一通り書きましたが、今作ではマルチプレイが導入されていて、友人と一緒にフィールドを探索する事が出来ます。今までの作品以上に友達と一緒に遊べる要素があるのは素直に良い事で、雑談しながらフィールドを探索するのも楽しかったです。特に、初見同士の人と遊べば色んな発見があって色んな所に行きたくなるのもOWならでしょう。
もちろん、細々と不満な所はあるものの、OWへと移行するにあたってきちんとユーザーの事を考えてくれてるんだなと思う所もたくさんありました。
過去の作品をやった方は驚くと思うんですが、本作ではトレーナーと戦うのに話しける必要があるんですよね。これ、いつもなら彼らの視界を通ると問答無用でバトルをする事になってたんですよ。けれど、今回はOWであちこちを走り回るのが基本となるのでトレーナーの近くを通る度に足を止めさせられるとテンポが悪くなりストレスを感じてしまう。きちんと倒していけばご褒美もありますし、まったくユーザーの事が頭にない訳ではないのだな、と。
発売されてまだそんなに日が過ぎている訳ではないので、色んな所が改善されていくと思われます。多分ね。知らんけど。